hmb

筋肉を付けて理想の身体を作りたいと願う人にとって、HMBは心強いサポート役です。 アスリートや芸能人たちがHMBサプリを摂取していると公言し、しばしば肉体美とともに商品の写真をインスタグラムなどにアップしていることもあって、人気が急上昇中です。

・本当に効果があるのか?

・人によって向き不向きはあるのか?

・より効果的な飲み方はあるのか?

ここでは、上記のような観点から、HMBの効果について解説いたします。

■ HMBはいつ摂取するといいのか?

HMBは必須アミノ酸のロイシンから生成される物質ですが、体内での1日当たりの生成量は0.2~0.4gとごくわずか。食べ物などによって取り入れたロイシンのうち、約5%しかHMBに変換されないからです。

筋肉の合成促進や分解抑制の効果を得るためには、1日3gのHMBが必要とされていますが、そのためには60gのロイシンが必要になることになります。これだけの量を食事だけから供給するのは至難の業。また、ロイシン摂取ばかりを重視した食事をしてしまうと、カロリーオーバーになりかねません。

HMBサプリを飲めば、効率良く有効成分を体内に摂り入れることができます。

HMBのサプリは、いつ飲んでも問題ないとされていますが、タイミングを考えれば効果をより高めることも可能です。1日の適量は3gですが、それを1回でまとめて摂取するのではなく、何回かに分けるのが賢明です。1回にたくさん飲んでしまうと体内で吸収しきれず、尿と一緒に排出されてしまうからです。

では、いつ飲むのがベストなのでしょうか。

◇トレーニング前

レーニング中は筋肉の損傷が最も盛んで、筋タンパク質の分解も活発化します。筋肉量を増やしたい時は、筋タンパク質の合成ばかりを気にしがちですが、分解を最小限に抑えることも実は重要。分解を抑えることで、より効率の良い筋肉の成長が期待できます。

市販されているHMBのサプリには、主にHMB-Ca(HMBカルシウム)とHMB-FA(HMB遊離酸)とがあります。HMB-Caは飲んでから1~2時間後に血液濃度がピークになるのに対し、HMB-FAは約30分でピークに達します。HMBの筋タンパク質分解抑制作用が働き、筋損傷のダメージを最小限に止めるためには、HMB-Caはトレーニング前の1~2時間前に、そしてHMB-FAは30分前に飲むのがベストです。

◇トレーニング中~後

レーニング直後から30分以内は、筋タンパク質合成が活発化する筋肉のゴールデンタイムです。筋肉が作られるこのタイミングに、HMBの血液濃度がピークになるように逆算して飲んでおけば、筋肉を効率良く付けることができます。また、筋肉疲労の回復を早めるので、疲れを翌日に持ち越さないという効果も期待できます。

◇就寝前

損傷を受けた筋肉は睡眠中に回復が活発になります。寝る前にHMBを摂り、質の良い睡眠を心掛ければ、筋肉疲労の早期回復や筋肉痛の予防に役立ちます。

■ おすすめのHMBの飲み方

HMBの効果をさらに高めてくれる成分と一緒に摂るなど、飲み方を工夫すれば、より強い手応えを感じることができます。HMBと一緒に摂りたい成分とは?

プロテイン

筋タンパク質の合成促進と分解抑制の役割を担うHMBは、筋肉量を増やし、筋力をアップさせるための司令塔のようなもの。しかし、筋タンパク質を合成させる酵素「mTOR」を活性化させ、分解させる酵素複合体「ユビキチン・プロテアソーム・システム」をブロックするHMBが体内に十分あっても、材料そのものがなければ、良い筋肉を作ることはできません。

その、筋肉を作る素材がプロテイン(=タンパク質)です。

成人の男女が健康維持のため必要とするタンパク質の量は1日当たり、体重1㎏に対して1gが目安ですが、筋肉量アップを目指す人には、その倍、つまり体重1㎏2gが理想量になります。

つまり、トレーニングの効果を実感したい体重65㎏の人は、130gのタンパク質の摂取が望ましいとされます。 それを食事だけから摂取するのはなかなか大変。カロリーオーバーになってしまいかねないので、サプリかパウダーでプロテインを補給するのも賢明です。プロテインとHMBを併せて飲めば、筋肉量アップが期待できます。